無味乾燥な数字の羅列にも歴史あり

仕事が終わった後に本屋に寄り道して新書コーナーに行ってみたら、

興味深いタイトルの本を見つけました。岩波新書の「会計学の誕生--

複式簿記が変えた世界」という本です。会計学という実践的色彩の濃い

学問の成り立ちの歴史を扱った内容になっています。経済学や経営学の

歴史を扱った本は読んだことはあるのですが、簿記会計の歴史を扱った

本は読んだことがないので、タイトルに引かれて買ってみました。

この本によると簿記が誕生したのは13世紀のヴェネツィアやフィレン

ツェ、ジェノヴァといったイタリア北部の都市国家で誕生したとありま

す。それらの都市国家で、活動する商人たちが日々の取引を記録する技

法として誕生したのでした。13世紀の北イタリアで簿記が誕生したので

は無くそれ以前の古代インドや古代ローマの時代が起源であると主張す

る学者もいるそうですがやはりルネサンス期のイタリアが起源であるそ

うです。19世紀に産業革命期のイギリスで貸借対照表と損益計算書を作

成して企業の財政状態の安全性や投資を促すために会計が成立するよう

になりました。貸借対照表や損益計算書に虚偽や不正がないことを専門

の第三者によって証明する方策として公認会計士という職業がイギリス

で誕生したと書いてあります。無味乾燥な数字の羅列である簿記会計が

試行錯誤しながら発展していくという歴史の流れが興味深かったです。

この本の難点としては、簿記会計を学んだことのない人にとっては、専

門用語が多すぎて読みにくい感じがします。もう少し平易に書いて欲し

かったです。ただ会計学の成り立ちを知りたい人にとってはおすすめの

本です。

会計学の誕生――複式簿記が変えた世界 (岩波新書)

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