所有権と相隣関係

所有権とは、自由に物を使用したり、収益を得たり、物を処分したり

する権利をいいます。(206条)土地の所有権は、その土地の上下、

つまり空間や地下に及びます。(207条) 所有権と関連するのが、

相隣関係です。相隣接する不動産所有権について、お互いの利用を調

節するための規定です。これは、土地の所有者が自分の土地を自由に

利用しようとするときに、隣人に迷惑をかけないようにすることです。

相隣関係の規定にはまず、隣地使用権があります。例えば、土地の所

有者が境界またはその近くで堀や建物を築造したり、修繕したりする

ときに、必要な範囲内において、隣地の使用や立ち入りを隣地の所有

者に請求するのが該当します。(209条)ただし、必要な範囲内での

使用に限られるばかりでなく、隣地に立ち入るために隣人の承諾を必

要とし(209条1項)、隣人が損害を受けたときは償金を支払う必要が

あります(209条2項)。次に相隣関係に関連するのは、公道に至るた

めの他の土地の通行権です。他の土地に囲まれて公道に出ることがで

きない土地(袋地)の所有者等は、公道に出るために、その土地を囲

んでるほかの土地を通行することができる権利です。(210条)

他の土地を通行するときは、通行権者のために必要であり、かつ、他

の土地のために損害が最も少ない場所・方法で行う必要があります。

(211条1項) もし損害が生じたときは、償金を支払う必要があります。

(212条) 分割や一部譲渡によって公道に通じない土地をが生じたとき

は、袋地になるかどうか、分割または一部譲渡する者は予見できること

から、袋地の土地の所有者は、公道に出るため、分割の場合は、他の分

割者の土地、一部譲渡の場合は、その譲渡人または譲受人の土地のみを

通行することができます。この場合は償金を支払う必要がありません。

(213条) 最後に相隣関係に関連するのは境界標設置権と囲障設置権

す。境界標設置権は、土地の所有者が隣地の所有者と共同の費用をも

って境界を標示すべき物を設置することできます(223条)。また、

設置および保存の費用は、相隣者が平等に負担します。測量の費用は、

土地の広狭に分担します(224条)。囲障設置権は、所有者の異なる

2棟の建物の間に空地がある場合に、各所有者は共同の費用をもって

囲障を設けることできる権利です。共同の費用は相隣者と平等に負担

することになっています。(228条、225条、226条)

隣地から竹や木の枝が境界線を越えて伸びてきた場合、その竹や木の

枝の所有者に枝を切除させることができます(233条1項)。勝手

に切ることはできません。しかし、隣地から竹や木の根が境界線を越

えて伸びてきた場合は、自らこれを切り取ることができます。

(233条2項)

 

 

 

 

 

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