漫画 君たちはどう生きるかを読んで

吉野源三郎が1937年に出した小説を2017年に漫画化されて出版された本です。原作小説は、最初は、新潮社から出版され、戦後になって語彙を時代の変化に合わせて平易するなどの変更が加えれて未来社やポプラ社、講談社、岩波書店から出版されました。この作品は、教養教育の古典として長く読み続けられているます。今回紹介するのは、その原作小説を漫画化された君たちはどう生きるかを紹介します。

話の内容

この作品の主人公は中学生であり、みんなからコぺル君と呼ばれています。学業優秀であり、スポーツも卒なくこなす子ですが、いたずら過ぎるために級長になれないという設定です。父親はなくなっているという設定です。そのためコぺル君の叔父さんがコぺル君にアドバイスすることが多いです。コぺル君が友人たちと学校生活を送るなかで、さまざまな出来事に遭遇したり、経験したこと、観察したものを叔父さんに話し、それを聞いたおじさんがコぺル君に向けて書いたノートで、コぺル君にアドバイスするのが基本的な話の流れです。原作小説ではおじさんが書いたノートの内容を載せていますが、漫画版でもノートの内容が文字で表現されています。

内容で印象に残ったこと

コぺル君の同級生に家が豆腐屋である浦川君という子がいつも弁当が油揚げであるためにみんなから「あぶらあげ」と呼ばれたりしていじめられています。同級生に裕福な子が多い中で彼だけが裕福ではない設定となっています。ある日浦川君が学校に来なくなりました。体調不良で休んでいるとのことでした。そこでコぺル君は、浦川君のお見舞いために、浦川君の家に行きました。しかし、浦川君は、病気じゃありませんでした。家の手伝いをしていました。浦川君の豆腐屋の従業員が体を壊して休んでいるので、浦川君が代わりに手伝っているとのことでした。家が裕福でない中、それでも苦労しながらも中学に行かせていることが判明しました。コぺル君がその事を叔父さんに向けてノートに書きました。叔父さんからの返事のノートで書かれた内容に印象に残った部分がありました。浦川君の家はコぺル君たちの家に比べたら貧しいが、それでもまだ貧乏でないとのことでした。なぜなら浦川君の家は貧しいといっても、息子を中学に行かせることができている。しかし、浦川君の豆腐屋で働いている従業員は中学に行けず小学校だけで学校をやめなければならなかった。また、浦川君の一家は、豆腐を作るための機械を据え付け、原料の大豆を買い込み、従業員を雇って、家内工業を営んで暮らすことができています。しかし、従業員の場合は、自分の労力の他に、なに一つ生計を立てていく元手がありません。一日中体を働かせて、それで命をつないでいます。体を壊すと働けなくなると餓死に追られます。この部分の内容は正に元手のある資本家と元手のない労働者の関係です。実際に浦川君のような家内工業の形で生計を立てることもできないのがほとんどです。だから従業員に比べたら浦川君はまだ、ましなほうであると読み取れました。資本家と労働者の関係を叔父さんがコぺル君にわかりやすく解説した内容と思いました。

漫画 君たちはどう生きるか

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